メゾネットマンションは、一般的なワンフロアのマンションとは違って、「マンションなのに1階と2階がある」というちょっと変わった間取りタイプです。一戸建てとマンションの融合をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。
魅力的にも思えますが、すべての人が暮らしやすいかと言えばそうでもありません。メリットとデメリットの感じ方は、自分が求める理想のらしによって変わってくるもの。自分のライフスタイルに合っていれば住み心地が良いと感じますが、そうでなければ不満点が気になってしまうでしょう。
デメリットについても把握しておかなければ、せっかくのマンション購入に悔いが残ります。今回は、デメリット部分に焦点をあててメゾネット物件について考えてみたいと思います。
まずは、メゾネットタイプの代表的な魅力点についてお話ししていきます。
メゾネットは、階段を挟んで上下階になっているので、空間を分けた生活ができます。2階部分に子供の遊び場所を設ければ、子供の足音が下階に響くのを心配しなくてもいいですね。子育て世帯には嬉しいメリットでしょう。
生活時間が異なる暮らし方をする家族がいるときも、空間を分けることでお互いに気を使わずにいられそうです。
また、メゾネットは、1階から2階へと空間が広がります。光が入り込みやすいので住まい全体が明るくなって高級感も味わえるでしょう。
メゾネットタイプの間取りで「デメリット」としてあげられるものを紹介します。
1階と2階にフロアが分かれているため、家事動線が多くなるのがデメリット。洗濯物を持って2階にあがりバルコニーで干す、2階の寝室から毎朝下階へ移動する、2階の部屋の掃除のために掃除機を持って階段を昇る…など。階段の昇り降りは毎日欠かせません。
一般的なマンションの魅力である「ワンフロアの生活」を堪能したい人には、メゾネットタイプはあまり向いていません。
階段がある生活は、シングル世帯や若い夫婦など、アクティブに動ける人には魅力的かもしれません。ただ、年齢が高い人や足腰の弱い人には大変に感じそうですね。
また、子育て世帯には魅力的な反面、子供の年齢によっては「階段」が危険になるケースも。1歳前後のヨチヨチ歩きの子供や就学前の幼児など、あまり目が離せない子供だけを階段を自由に行き来できるようにさせるのは落ちるリスクも伴い要注意です。
空間が広がるメリットの背後に隠されているのが冷暖房効率が弱いというデメリット。基本的に、暖かい空気は上層にあがっていくため、「1階にあたる部分が冷える」と感じるケースがあるでしょう。
逆に、夏場だと逆になり、冷気が下階へ逃げて2階部分が冷えないという現象も。ワンフロアタイプのマンションと比べると、光熱費が高くなることを想定しておく必要がありそうです。
1階と2階で生活空間を分けられるメゾネットは、一戸建て感覚も味わえる個性的なマンションです。子供を2階でのびのびと遊ばせられるため、子育て世帯には、向いている間取りなのかもしれません。
ただ、「階段」があることで、一般的なフラットタイプのマンションとは、暮らし方がだいぶ違ってくると思います。デメリットについても十分に考え、比較し、家族構成やライフスタイルも照らし合わせつつ、じっくり検討してみてくださいね。